日本の文化

「日本は恥の文化」だと主張したのは

ルース・ベネディクトでした。

 

彼女の著書「菊と刀」が出版されたのは

1946年の話です。

 

戦時中に日本を訪れ調査をした文化人類学者

ですが、彼女が見た日本人は西洋とは異なる

「恥」を重んじる行動でした。

 

恥…

 

恥は他者が存在しないと成立しません。

 

誰もいない無人島で恥ずかしがっている人は

想像しにくいですよね。

 

日本人は他者の目、評価が気になり、

行動が決定されるのです。

 

だから人と著しく違うことを嫌い、

可能な限り周りに同化しようとします。

 

そして他者に恥をかかされることをひどく

嫌います。

 

「顔に泥を塗られる」のです。

 

ただ、これはどの文化にも共通する心理

でして英語にも「lose face」という表現が

あり、面子(めんつ)を潰されることを

意味します。

 

確かに人からバカにされたりするのは

誰だって嫌ですよね。

 

問題は、それに対してどれだけ寛容かが

文化によって異なるという点です。

 

恥をより重んじる文化では自分が考えている

以上の謝罪の意を示さないと許して

もらえないようです。

 

日本では謝罪会見をしたら頭を何十秒も

下げることで許してもらおうとします。

 

すぐに土下座を要求する人もいます。

 

自分以上に相手が恥を感じたらようやく

許す気分になるのでしょうか。

 

行動の多くに礼儀が期待されており、

自分が持っている規範とずれている場合

には「礼儀をわきまえていない」と

評価されます。

 

儒教

この「なかなか許さない」というのが礼節を

重んじる文化に顕著な傾向です。

 

礼節を重んじる傾向は中国で生まれた儒教を

信じる文化に色濃く反映されています。

 

そしてこの儒教が今でも大きな影響を

残しているのが韓国です。

 

彼らは目上の人と握手する際に差し出す手の

反対の手で肘のあたりを支える独特な方法を

見せます。

 

日本では両手で握手をしますね。

 

いずれも片手で行うと、場合によっては

失礼だと捉えられることがあるかも

しれません。

 

日本でも多くの政治家は選挙区内では両手

で握手します。

 

投票してくれる(かもしれない)有権者に

対して前もって失礼のないように行動

しているのです。

 

今、日本と韓国が互いにどっちが悪いとか

謝れとか言っていますね。

 

どっちも儒教を重んじているから、

「謝る必要はない」と片方が言っては、

もう片方が「いや、まだ足りない」と

言っているのです。

 

ドイツがヨーロッパで「まだ謝れ」と

言われない理由の一つです。

 

ついこないだもKAT-TUNの誰かが

マリファナを吸ったことで頭を地面に

つけていました。

 

それを見て土下座の仕方がどうのこうのと

評価する人たちがいました。

 

彼は許してもらおうと思ったのでしょうが、

そうはいかなかったようです。

 

日本って複雑ですね。

 

ところで、英語の世界では謝罪の時に頭を

下げません。

 

初対面でもお日様が照っているときには

サングラスを外さなくてもいいです。

 

握手も名刺交換も片手です。

 

今回は礼儀という切り口で異文化を

見てみました。

 

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