稀有な存在
イチロー引退!
ご存知、ヒットをいっぱい打った人です。
まぁ、彼の偉業は改めて私が言うような
ことではありませんね。
みなさん既にご存知でしょうから。
あと5年はプレーするって言った人が、
実に潔い引き際で、
辞める時もかっこいいですね。
そして何より、イチロー語録と呼ばれる
オリジナルな表現法。
ここは私が述べる余地がありそうです。
事あるごとに彼の発言は
いつも注意を集めてきました。
そして彼はインタビューでも言葉の選択で
プレーと同様に人々を魅了しました。
でも私が思うに、それは人前でインタビュー
を受けるという人に必要なスキルなのです。
どこかで誰かが使った表現を用いて、
その人でなくてもいいような、
取るに足りない、
どうしようもない受け答えをする
アスリートが(一般人も含め)たくさんいますが、
彼が使う言葉には彼が作ったものが
多いですね。
安打数で日本記録を超えた時に言った
「頂に登ったときの景色を見たかった」
というのはとても優れた比喩でして、
彼の発言の中でも特に私が
気に入っているものです。
結構そのあとに別のスポーツ選手や
メディアに真似されたと記憶しています。
昨夜もインタビューで
「子供達にアドバイスを」という、
これまたよく聞くどこにでもある質問を
された時も、
可能な限り独創的な表現で答えようとする
彼の姿を見て
「どっちが言葉のプロなんだろうか」
と一種の不協和音が心に生じました。
イチローらしさを作った別の要因
そして彼の姿を見て
「どっぷりアメリカに浸かってきたな」
と感じる点がありました。
それは記者が質問をしている時に
全くうなずかないところでした。
日本人は会話の最中に脳みそが揺れるほど
ずっとうなずきますね。
それは単に相手に「話を聞いている」
ことをアピールしてるだけなんですね。
以前、アメリカの記者が
「実はイチローは英語がとても上手い」
と言っていました。
それを感じる瞬間でした。
19年間アメリカに住んでいて、
かつ日本人の同僚は少ないわけですから、
英語を話せるようになることは
必須条件でしょう。
でも英語を話せることには考え方、
話の進め方、振る舞い方、生き方、
問題の解決法、意思決定などをその文化に
合わせることも含まれます。
単語を並べりゃ話せるというものでは
ありません。
そこには多くの失敗や周りからの
指摘や訂正があります。
それは全て誰かとのコミュニケーションを
通してでないと行えません。
そして、あまり知られていませんが、
この過程を通して得られた感覚が
自分の母国語を鋭くさせてくれます。
外国語を使えるようになる
意外な効果なのです。
人々がイチローの発言を「独特な言い回し」
などと簡単に形容する際に、
私はその根底にあるもっと深い何かを
感じずにはいられません。
それこそがイチローをイチローに
してくれているのです。
彼がこれからも発信し続ける
有意義なメッセージは
これからも私たちに大きな
影響を与えてくれることでしょう。
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