語彙を増やす秘密
語彙は多い方がいいですよね。
でもなぜだと思いますか?
では、逆に語彙が少ないとどうなりますか?
そう。
頭が悪く見えるのです。
どうしてそんなことになるのかというと、
語彙が少ない、つまり同じことを何度も言う
のであれば、情報量が減るからなんです。
英語の世界では優れたスピーチを測る評価の
1つとして、同じ単語が何回登場したかという
目安があります。
翻って、日本語ではどうでしょうか。
同じ単語を使おうと一向に気にしませんね。
日本感染症学会などが一般市民に向け発表
した注意事項を読むと、一段落に3回
「状況」という文字が出てきます。
たった8行で3回。
急いで書いたのかもしれませんが、公式な
文書ですので誰かが読み直しているはず
です。
気づかなかったのでしょう。
この「状況です」という表現は日本人は
頻繁に使います。
メディアのレポーターなどが多用します。
彼らが話す際に普段から気にしていないから
カメラを前にした時に使ってしまいます。
お気づきかもしれませんが、私はブログ/メルマガを
毎日書いていますが、この「状況」という
単語を一度も使っていません。
どちらかというと「状況」とか「状態」が
嫌いです。
なぜならこの表現には無責任な響きがある
からです。
断言を避ける表現です。
「対策を講じている状況です」は「対策を
講じています」で通じます。
通じるどころか、断言的になり、責任が伴い
ます。
「おかしくない状況です」も「おかしくあり
ません」と言えますよね。
最後の「状況の中で」の「状況」は、事態、
条件、背景、場面、環境、などに言い換え
ようとするだけで、語彙が増えます。
そう、この「言い換え」が語彙拡大のヒント
なんですよ。
みんな語彙を増やそうとして「本を読ま
なきゃ!」って言います。
でもそれが出力されなければ意味がない。
難易度の高いクイズ番組で答えられたからと
言ってチヤホヤされたいのであればまだしも、
そんなのは実用的ではありません。
だから、感染症学会の賢い人が書いたんで
しょうけど、もったいないことをしてい
ます。
僕のゼミ生だったら「書き直し!」と突き
返しています。
日本人がこうした表現を好む最大の理由は
日本が「なる文化」だからです。
自分に責任がふりかからないように、自分の
力が及ばない超自然的な別の何かのせいに
するのです。
「こちらポテトになります」
「3分経ったものがこちらになります」
「私たち、結婚することになりました」
どれも変ですが、結婚は特に変です。
だって自分たちの決断なのだから。
そしてこの「なる」と相性がいいのが
「状態/状況/現状」なのです。
でもこればっかり使う人は、他にも同じ単語
ばかり使う傾向があることに気づいてい
ません。
そしてこれを知ってしまったあなたは、今後
ニュースの現場から伝えられるレポートが
「状況と状態」まみれであることが頭から
離れないことでしょう。
皆さんも「なる」でなく「する」に変え、
自分の決意を伝えると、それだけで自信が
伝わりますよ。
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