感情に訴える、とは
以前、グレタ・トゥーンベリさんのスピーチ
に触れた際に、同じテーマで記事を書き
ました。
感情に訴えるのは相手を説得する際に必要な
技術の1つであるということ。
ただ、安倍さんは「感情に訴える」を誤解
しているようです。
感情に訴える例として日本では「寄り添う」
とか「共感」とかを頻繁に主張することが
挙げられますが、どうも抽象的であやふやで
分かりにくいですね。
だから私は個人的にはこの単語を物理的に
近接していない限り使わないようにして
います。
恐らく「相手の立場になって同じ思いを共有
する」ということでしょうか。
「卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうござい
ます」と目を合わせることもなく、
テレプロンプターに映ったセリフを言う。
「寄り添ってる」アピールです。
国民感情と呼ばれているものに合わせている
ようなもの。
「心を一つに、まさにワンチームで」と
中小企業経営者に突然語り掛けるのは精神論
の延長と言っていいでしょう。
ワンチームなどの流行り言葉を使えば使う
ほど発言が軽くなります。
でもこの便利な比喩を多用するために、
使えば使うほど軽さを感じます。
「寄り添って」を使えば、自らを思いやりの
ある人間であるとアピールできるかのよう
です。
そしてそれが「感情に訴える」と言っている
かのよう。
ただ、ここで指摘しないといけないのは
相手の感情に対する迎合が「感情に訴える」
わけではありません。
アリストテレスが唱えた人を説得する際に
必要な三つの訴えは
エトス、ロゴス、パトスです。
それぞれ、人柄、論理、感情を指します。
では、パトスとは
確かに感情「パトス」に訴えるのは少し
だけ難しい手法です。
感情に訴えるとは聞いている人の感情を
察して合わせるのではなく、聞き手の心に
感情を生じさせることです。
「大変だったねぇ。分かる分かる、
うんうん」と相手の気持ちにを察した
感情移入ではないのです。
ここでは、聞いている人(恐らく国民)の
心の中に、何らかの感情が芽生えるように
話すのです。
その感情とは基本的には6個。
喜び
悲しみ
恐れ
嫌悪
怒り
驚き
です。
これに訴えるのですね。
どうやって訴えるかを先日1級講座で話した
ところです。
皆さん、やはり勘違いしていたという
ことで、受講してようやく分かったとの
ことでした。
やはり実際に原稿を自分で書いて、添削を
基に自分のものにしないと理解は難しい
ようです。
全て自分の情報で自分の考えを使った
自分の表現。
それが可能になるプレゼンテーション講座
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