学校教育の教えるスキルとして

昨日のブログで頑張っている先生たちを紹介しました。

CSAで学び、本来のプレゼンテーション教育を実践している先生たちです。

でも、そんな先生たちはまだ一握りです。

私の子供が通う学校でも少しずつプレゼンテーションの必要性が求められているようです。

そこで

例えば、Show and tellという手法を教えています。

Show and tellとは、欧米の学校で古くから用いられている教え方で、学校に宝物を持ってきて、それについて話をする課題です。

アメリカでは小学一年生の最初の課題です。

それを採用しているのですから、日本の小学校も以前とは違うやり方で教育を改善しようとするのは分かります。

ただ問題は、日本に特有の「形にこだわる」傾向がここにも顔を出しているという点です。

言い換えるなら彼らは完成品だけを見ています。

子供が「授業で宝物を持ってきて話すように言われた」ということでしたので、何を話すかを聞いてみましたが、何の指導もなかったとのこと。

息子は練習をして授業に臨みました。以下は約1年半前の動画です。

しかし、授業では紙を見ながら発表するように指導されたそうです。

本来は、先生が宝物について何を、いつ、どこで、誰から、どのようにもらったかを並べ、どれほど大切かを説明しないといけません。

その対象に対してどんな思いがあり、どこにしまっているかなどが情報として挙げられます。

そうした情報を上手くつなげないといけない。

羅列するだけではいけません。

子供にとってはこれが論理の基礎となります。

加えて、先生たちは語彙を指導しないといけません。

同じ単語が繰り返されていないか、修辞的なアドバイスは何か、を考えて、いい表現を勧めるために添削をします。

だから前日に子供たちが全く準備をしていないのであれば、Show and tellの意味がないのですね。

つまり先生たちの添削力が求められるのです。

 

本来のShow and tellは原稿を読みません。

読んだらいけません。先生から添削されて学んだ表現を頭の中に入れる。

これが入力。

で、覚えた文章を人前で話す。これが出力。

入力と出力で初めて学びは身に付きます。

当然、子供たちの評価をしてアドバイスもしないといけません。

だから先生たちはプレゼンテーション能力が求められます。

自分ができなければ、教えられないからです。