本田圭佑さんの解説

ワールドカップでドイツに勝つとは驚きましたね。

夜の講座の後、試合をAbemaで見ていたのですが、PKを決められた時も、同点に追いついたときも、逆転した時も楽しみました。

インタビューで森保監督が「一喜一憂しすぎることないよう選手たちに伝えた」と言っていましたので、私も喜びすぎないよう気を付け、そのまま寝ました。

が、私にとって勝負よりも興味深かったのは本田圭佑氏の解説です。

彼は多くの選手を「さん付け」で呼んでいたのですね。

実に気持ちが良かったです。

日本には実績もないのに年齢が上だとこだわる人がたくさんいますが、私はさん付けを推奨する立場です。

さん付けからはじめましょう

さん付けは公平で平等なコミュニケーションを可能にします。

特に教員や医師、士業の人たちにはつけるべきでないと考えています。

「さん」や「様」がすでに敬称だからです。

試しに教員に対して〇〇さんと読んだら彼らはムッとしますので一度試してください。

何なら医師は最近患者に対して敬意をもって接するよう教育されていますので、それがありません。

病院の中にも患者様と書かれた張り紙などを見ますね。

初めは気持ち悪かったのですが、今では当たり前となりました。

それに対して教員は「子供たちに資料を持ち帰らせていますのでご確認ください」などと平気で書いています。

こんなこと一般企業では絶対に許されません。

付き合いのある会社に「御社の社員たちに資料を持ち帰らせていますので…」なんてメールしたら、その後の取引はありませんよ。

ちなみに私は教員時代から、学生以外が先生と呼ばれたらそう呼ばないようお願いしていました。

私はその人の先生ではないからです。

なんなら今はCSA受講生の皆さんからも「さん付け」で呼ぶようお願いしています。

アンディさんと呼ばれています。

そして私は受講生の方たちを下のお名前でさん付けで呼び、かつ全員に敬語で接しています。

小中学生にも大人にも。

なぜなら年齢はその人の価値を決めないからです。

本田圭佑氏と対照的なのがゴルフの丸山茂樹。

こいつは解説の時に偉そうですよ。

自分が知っている、かつ若手の選手は下の名前で呼び捨てです。

それだけ個人的に知っていると言いたいのでしょう。

自分の仕事が解説であることと、立場を分かっていません。

上下関係はハラスメントの原因です。

お客様は上であり、上司は確実にいます。

でも、ちょっとした工夫でコミュニケーションは平等になります。

必要以上に偉そうにしない謙虚さは、人の徳です。

こうべを垂れる稲穂はたくさんの実をつけているのですから、そうありたいですね。

 

【筆者紹介】

野中アンディ 
(一般社団法人 コミュニケーションスキル協会 代表理事)