説得プレゼンテーションの一貫
エレベーターピッチはカリフォルニア州のシリコンバレーで毎日のように行われている投資家向けの説得プレゼンテーションです。
なぜエレベーターなのかと言うと、これには面白い由来があります。
シリコンバレーにはたくさんのスタートアップ企業があります。
スタートアップ企業とは、単にビジネスに参入直後のヨチヨチ歩き企業と言うわけではありません。
その定義には「世界を変えるだけのアイディアに満ちた」という要素が含まれなければいけません。
アイディアはあるけどお金がないのですね。
でも投資家はその革命的な考えにお金を出します。
そして企業はそのアイディアを伝えないといけません。
だから説得が重要になるのです。
投資家の事務所の連絡先などはすぐに調べられますので、彼らが建物に入ってくるところを待ち伏せしておいて、事務所に到着するまでの数分で説得を試みます。
与えられた少しの時間を最大限に生かし、行動変容を促し出資の承諾を獲得する必要があります。
パワポ資料などに頼る暇はありません。
だから論理的、かつ修辞的に言葉を紡ぎます。
そこには投資家が欲しがる情報が必要です。
実績や論拠などのデータです。
そうした言葉を洗練させるのがパブリックスピーキングという学問領域です。
公の場での言葉はカジュアルな場面とは違うため、欧米では大人になるための必須条件として考えられています。
頭が悪そうな話し方だと信頼できませんので、お金を出してくれるわけありませんね。
知性とエビデンスがないとエレベーターピッチはできません。
エレベーターピッチには情報伝達、説得、論理、修辞などの言葉のトレーニングが必要でして、全ては古代ギリシャ時代から続くレトリックに集約されます。
論理と修辞は欧米の教育では中学校くらいから厳しく指導されます。
日本では限られた大学でしか教えられていないのが残念ですね。
でも、日本でも最近はピッチイベントが開催され始めました。
スタートアップ企業も増えてきましたので、エレベーターピッチはこれから注目です!
もっと詳しい情報はコミュニケーションスキル協会ホームページにてご案内しています。
アメリカと同じレベルでパブリックスピーキングを日本語で学べる唯一の講座を提供しています。