経団連の調査で、日本企業の多くが社員に
期待している能力として、
15年連続でトップに挙げられているのが
コミュニケーションスキル。
でも、この15年間いったいどんな解決策が
講じられてきたのでしょうか?
何もやっていないわけではないと思います。
これまでなされてきた
コミュニケーション研修の方向性が違うのです。
コミュニケーション能力とは
何であるかと聞いて回ると、
多くの方からは極々表面的な特徴が
挙げられます。
話を聞ける、
引き出しが多い、
空気が読める、
人と共感できる、
協調性がある、などなど…
これらは自分の周りにいる人で
コミュニケーション能力が高そうだと
考えられる人たちをイメージしたものです。
日本ではコミュニケーション能力の定義
そのものを考えてきたことがないようです。
一方、世界で行われてきた学術研究では
コミュニケーション能力は明確に
定義されています。
それは適切にかつ効果的にメッセージを
伝達する能力です。
「適切に」とは場違いなことを言わない
ということ。
正確な判断力と選択力が求められます。
間違ったことを言わないために、
広い語彙が必要です。
「効果的に」コミュニケーションを
するとは、無駄をしないということ。
長々と話して何を言いたいか分からないのでは
聞いていて無駄です。
論理的に話さないといけません。
だから、コミュニケーション能力とは
語彙を増やし論理的に話す訓練が
必要なんです。
それを可能にする唯一の方法が繰り返し行う
プレゼンテーションです。
日本ではプレゼンテーションと言えば
パワポを使う発表会と考えられていますが、
それではコミュニケーション能力は伸びません。
論理的に展開し、豊富な語彙で話を用いる
原稿を書く。それをしっかり覚える。
そしてアウトプットとして原稿を
手に持たずに話す。
だからジェスチャー(非言語コミュニケーション)
が使える。
これを継続的に行うと確実に話し方が
変わります。
欧米の人はプレゼンテーション小中学校から
学んでいます。
だから彼らはプレゼンテーションも
上手いし普段のコミュニケーションが
饒舌です。
日本人は
「ちゃんと話さなくても考えは伝わる」
と伝統的に考えてきました。
だから曖昧で、無責任な話で大丈夫
だったのです。
断定的に話さない。
むしろ、どうやったら曖昧に話せるかを
学んできました。
皆さんの発言が多くの場合「と思います」
で終わっていることに気づいていますか?
会議でも
「時間になりましたから始めたいと思います」
と言っていませんか?
今後日本には多くの外国人労働者と観光客が
やってきます。
異文化と接触する機会はますます広がります。
経団連の調査結果が示している
コミュニケーション能力とは実際は
プレゼンテーション能力です。
ちゃんと学べばあなたのコミュニケーションは
確実に、飛躍的に変わります。