誰でも怖いパブリックスピーキング？？
アメリカ人に聞いた「怖いものは何か」
に関するアンケートでは、
人前で話すのが死よりも怖いと感じる人が
多いとのこと。
ふ～む。
実際、私もそんなことを聞いたことは
ありますが、
これは誇張された都市伝説です。
高齢者は蛇だと言ったり、
火事だと言ったり…
実際、「ステージに上がるのが嫌だから
これから死にます！」なんて人はいない
でしょう？
どうしてこんな都市伝説ができたか
というと、
アメリカのパブリックスピーキングの
クラスでプレゼンテーションを実践する
うちにどんどん誇張されていった
ということらしいです。
実際、慣れていないうちはプレゼンテー
ションは緊張するものですから、
若者たちの間でそんな話が広まって
しまったのでしょう。
また、英語には〇〇恐怖症というのが
たくさんありまして、その一つとして
パブリックスピーキング恐怖症というのが
あります。
～フォビアで終わる単語を聞いたら
何らかの恐怖症だと覚えててください。
昔の映画で「アラクノフォビア」というのが
ありましたが、これはクモ恐怖症です。
ちなみにスティーブン・スピルバーグ監督の
映画です。
そんな単語日本では使われていませんよね？？
高所恐怖症や閉所恐怖症は日本でも
よく知られていますが。
ちなみに私は蛇が大嫌いです。
もっと広い視野でみると
パブリックスピーキングを子どものころから
やっていない日本では、
人前で話すことが苦手だと普段から思いつく
ことすらないかもしれません。
人前で話す機会が今の公教育の現場では
少ないからです。
ただ、同じような恐怖症にアゴラフォビア
というのがありまして、これは
公共の場恐怖症です。
アゴラとは広場を意味します。
この恐怖症は大きく分けてソーシャル
フォビア、つまり「社会恐怖症」という
範疇に入りまして、
とにかく人前が苦手だという特徴が
あります。
人前に立つだけで震え、顔は真っ赤になり、
下手すれば過呼吸になってしまうレベル
です。
ここまでくると「社会不安障害」
（social anxiety）という分類です。
これは人前で話す以前の段階ですので、
教育にパブリックスピーキングが
取り入れられたとしても一定数の人が感じる
ことです。
でも、人前で話すのに対してそれほどひどい
症状が出ない場合は、
練習次第で確実に慣れることができ、
ほとんどの人がこれに当てはまります。
だからパブリックスピーキングのクラスが
あるのです。
ただ、単に話をするだけでは実はあまり
緊張はしません。
まともにプレゼンテーションをするには
演技や演奏発表会のような緊張があります。
舞台俳優も体操選手も歌手も演奏家も。
みんな練習をしてそれを本番にぶつけるの
です。
人前で話すプレゼンテーションも同じでして、
そこで披露しているのは自分がいかに
論理的に展開でき、上手い表現をして、
影響力ある話をしているかを何度も
練習して本番で披露しているかです。
日本のプレゼンテーションに必要なのは
ここでして、これをやらないから
パワポという名のカンペを読んで終わり
です。
私がプレゼンテーションという時には、
人前で話す手前の段階の
「言葉を巧みに使いこなす」ための
原稿作成から当日の振る舞いまでの
全てを指します。
ちゃんとやれば誰でもできるようになります。
効果的学習が経済的！
舞台俳優や音楽家は芸術を頭と体の中に
叩き込んでいます。
それを間違えることなく出すから
聞いている人がそれを「良いもの」として
評価します。
プレゼンテーションの場合はそれが
論理と語彙です。
原稿の段階で芸術でないといけないのです。
パワポに資料を載せてそれを棒読みにする
のであれば、
完全にその芸術性が欠落しています。
そんなものを日本では聴かされているの
です。
しっかりと練られた原稿を書き、
それを覚え、完璧に披露する本物の
プレゼンテーションができるように
なると、全く別の緊張感を体験できます。
当然、終わった後の満足感も違います
あなたのプレゼンテーションが良いと
判断されるのでしたら秘密はそこに
あります。
そしてそれこそが普段の話を分かりやすく、
かつ描写的にする訓練なのです。
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