騙されない目を養うプレゼンテーションこそ最強スキル

歴史は繰り返される

10年程前にフジテレビの「あるある発掘

大辞典」という番組が急遽打ち切りになった

事態を覚えていらっしゃる方は多いで

しょう。

 

納豆にダイエット効果があると放送し、

次の日には店頭の納豆が全部消え去り

ました。

 

納豆業者は追加生産を余儀なくされ、残業に

次ぐ残業、新たな設備投資で多額の負債を

抱えました。

 

でも後ほどデータ捏造が多く報告され、

生産業者には在庫の山。

 

責任を取って番組は終了でした。

 

この事件は多くの問題を未だにはらんでい

ます。

 

まずこの番組で伝えられていたのは、視聴者

が喜ぶためには科学的根拠が全くなくても

真実かのように伝えていたことです。

 

血液型と性格に関連性があるというのもこの

番組では繰り返し使われてきました。

 

この間違った考えは今でも信じられています。

 

テレビ局はスポンサーから広告収入を得て

います。

 

みんなが見る、つまり視聴率の高さが優先

されます。

 

皆さんもよく聞くであろうテレビからの

情報が真っ赤なウソだといことを見抜く

ことが困難なことさえあります。

 

先ほどの血液型なんかはいまだに信じられて

いますが、こんなこと信じているのは日本

だけです。

 

男性と女性の脳が違うとか、右脳タイプ左脳

タイプなどもそうです。

 

ブルーベリーが目に良いだのというのも完全

に大多数に支持されて、視力が回復されるか

のように盲目的に信じている人もたくさん

いるようですが、全く根拠がありません。

 

地震雲が現れたとかいうのもそうですね。

 

今挙げた例はすべて科学的に否定されて

います。

 

ブルーベリーをいくら食べても目は

よくなりません。

 

血液型のいったい何が性格に影響を与えるか

説明できる人はいません。

 

昔、本当にこれを提唱した日本人の医者が

いました。

 

でも世界中（日本も含めて）で再調査

された結果、まったくのデタラメだという

結果に落ち着きました。

 

なのに日本人は信じちゃうんです。

 

脳に関しても、単なる思い込みです。

 

女性脳とか男性脳とかを提唱した論文が、

被験者が少なく、全く根拠がなかったこと

を知らずに、そのインチキ論文が存在した

ことだけが誇張されている社会です。

 

日本人は論理的な証拠よりも感覚的な

「共感」を信じちゃうんです。

 

この傾向は現在放送されている番組にも当て

はまり、昔と何も変わっていません。

 

そしてその諸悪の根源がテレビ局の無責任さ

にあります。

 

ご存じでしょうが、彼らは責任逃れのために

「個人の感想です」とか「諸説あります」、

また宣伝にも「CM上の演出です」とか

小さく文字を出します。

 

「これを使った94％が．．．」という

中途半端な信ぴょう性や、すべてが落ち

きれない歯磨きや洗剤のCG映像。

 

言い訳をしたとしてもメッセージは生き

残ってしまうのです。

 

特にこの国は。

 

なぜなら、情報を自分で処理する訓練を学校

でしていないから。

 

判断力の問題です。

 

日本はテレビに代表されるメディアの情報を

世界で最も信用するという調査結果があり

ますが、これは高齢になればなるほど顕著

です。

 

若い世代はテレビを見ずにネットの情報に

頼る度合いが高くなりますが、ネットの方

が信頼できない情報で満たされています。

 

つまり全ての世代で、メディアで流れている

信頼性の低い情報が正しいものだと鵜呑みに

する傾向が高い民族なのです。

 

近所のおばちゃんとの会話を思い出して

ください。

 

「こないだテレビが言ってたんだけどね…」

 

テレビに出ていた誰が言っていたかではない

んです。

 

日本は「テレビで流れる情報が全てその

放送局の意向が反映されている」と教育

しない珍しい国なのです。

 

また、どうやら教育の現場で先生が言うこ

とに対して間違っていると論理的に言って

はいけない国のようです。

 

だから判断力が育まれません。

 

児童、生徒、学生が先生に挑戦していく

姿がない限り判断力は育ちません。

 

情報は浴びるものではなく処理するもの。

 

判断力は常に必要です。

 

ブルーベリーをたくさん食べたとしても、

騙されない目は養えませんよ。

 

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