エトスとは人柄のことです

 

先日、グレタ・トゥーンベリさんの話を書い

たら多くの方から反響をいただきました。

 

話し手の感情ではなく、聞いている人たちの

感情に訴えるという話でした。

 

聞いている人の感情に訴えるのをパトスと

言いまして、古代ギリシャ時代の

アリストテレスなどの主張ですが、現在でも

通用する考え方です。

 

これらは人前で話をする時に欠かせない

説得力を増すために必要な要素でして、

パトス以外にもあと2つ、エトスとロゴスと

いうものがあります。

 

今回はエトスについてお話しします。

 

エトスは人柄や信頼性に訴える手法です。

 

信頼の置けない人の話は信じることができ

ませんよね。

 

反対に、「この人なら信じてもいい」と

感じるのは人柄の良さが大きく影響し

ます。

 

そうさせるためにみんな外的な信頼性を上げ

ようとします。

 

例えば肩書きなどを出して、自分を信じさせ

ようとするのです。

 

テレビのコメンテイターなども必ずと言って

いいほど、名前に加えて肩書きが並べられて

います。

 

そして面白いことにみんないつの間には

大学の教授や准教授になっています。

 

それだけで信頼性が上がっていると思うので

しょう。

 

「いつかは大学教授」という考えがあるの

かもしれませんが、大学教員を辞めた

私にはそれだけの信頼性がないことを

感じています。

 

実際、大したことない大学教員はたくさん

見てきましたので、大学教員だから信頼

できるとは思いません。

 

肩書きは信頼性とは直結しない

実際のところ、肩書きが大学教員だったと

しても、内容が伴っていなければあなたは

どう思いますか?

 

アリストテレスの言うエトスとはその疑問を

解決してくれまして、本来の信頼性は肩書き

ではないと説きます。

 

本当の信頼性や人柄はその人の話し方に宿る

ものです。

 

どう話すか、どう展開するか、どんな言葉を

使うか、どんな内容を話すか、正しいか、

などに映し出されるものなのです。

 

どこかの大学教授が話したところで

「この人大丈夫かな?」と感じるほど話が

下手だったら、逆に信頼性が下がります。

 

説得力を上げるには周辺的な情報ではなく、

内側からにじみ出るその人の信頼性が必要

なのです。

 

人前で話すプレゼンテーションは本来そこを

重視しないと人を説得できません。

 

パワポばっかりに時間を割いて、スクリーン

を見て話していたんじゃ、つまらない

プレゼンにしかなりませんよね。

 

実は日本のプレゼンイベントに、話の内容、

または自分の仕事に合わせた奇抜な格好で

出たがる人が多いのにも関係する話です。

 

 

 

 

 

 

話に説得力がないことを、こうした奇を

てらった格好でカバーしようとしているの

でしょう。

 

テレビの番組で、着る必要もないのに白衣で

出てくる医者と同じです。

 

言語コミュニケーションを軽視している

日本社会の残念な傾向を象徴しています。

 

本当は話し手の人柄が伝わる語彙や表現を

使うことに秘密があるのです。

 

「なるほど!確かにこの人の言う

とおりだ!」と考えさせる部分が話に反映

されるなら、人を動かす「説得」が可能と

なります。

 

コミュニケーション学者たちがこれまでに

提唱してきた説得の理論が原稿に散りばめ

られているのです。

 

CSAのプレゼンテーションを学んだ

人たちの言葉が変わる秘密です。

 

原稿の段階から一緒に二人三脚で書くから

文章を書くのが上達します。

 

あなたの分野で洗練された言葉が使える

ようになります。

 

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