IOCの腹は痛まない
以前から指摘されていた点ですが、ようやく明るみに出てきました。
2020東京大会はコンパクトなオリンピックを目指し、当初予算は7000億円だと言いながら建設費は嵩み、3兆円を超え史上最も高額のオリンピックとなりました。
嘘があったわけですので、誰かが秘かにかつ大きな利益を得ています。
日本政府としては開催して、稼げる人をもっと多く作り、支持率を上げようとしていたのでしょうが、新型コロナウィルスが誤算でした。
IOCはしきりに「開催してほしい」と日本政府に迫ってきます。
開催さえしたら莫大な放映権がIOCには入ってくるから、彼らはこれで勝ちなのです。
そして日本は寄り切られ、結局一人負けです。
そうした傾向は一対一で接していても感じます。
アメリカ人は陽気で人当たりがいいと感じることも多いでしょうが、実際に付き合ってみると厳しさがあります。
うかうかしていると日本人は簡単にカモになります。
歴史を見ると分かりますよね。
日本以外の国はあたりが強いんですよ。
近年、日本でもよく「ウィンウィンの関係」という言い回しが使われるようになりました。
win-win situationという表現はアメリカで昔から言われ続けてきましたが、注意しないといけないのは、これを主張してくる奴らは50-50では考えていないという点です。
鵜呑みにしたらバカを見ます。
欧米人の交渉スタイルは、まずボトムラインを決めて、そこから逆算するのですが、確実に彼らが60-40とかそれ以上で儲かるように考えています。
今回は蓋を開けたら、日本国が100:0で負けているのですが、IOCはそれでも譲歩はしません。
こんな事態が実現してしまったのは、日本のウチとソトで、ソト向けのメンツが強い傾向があるからです。
よそ様を大事にし、評価や世間体を優先するがために、身内をさげすむ文化的特徴を欧米人に見透かされているからです。
言わば、国内でしか通用しない狭い見方を異文化の人たちに使っている、日本政府の体たらくぶりが露見したのですね。
分析力が足りません。
だから政府が自分たちの面子を優先するがために、結局IOCの顔を立て、国民が犠牲になっているのです。
今回の「時間制限を守らずに営業する店に対して、取引をやめるよう業者に支持する」という措置は、その厳しさをIOCに向けるべきだと私は強く主張したい。
日本政府よ、もっと世界と対等になれ!一般企業でしたら当たり前の考え方ですが、政府にこの感覚がないのがまずい。
いつまでも欧米に追随し、頭が上がらないこの態度のせいで、日本はいずれ最貧国となってしまうことでしょう。
世界の工場と呼ばれていた中国やベトナムは急成長するだけの「余白」がありました。
先進国だと信じ込んでいる日本にはその成長する余白はなく、世界最高齢者会です。かつこの国は物価が安すぎです。
より批評的な分析と、世界的な視野が今の日本全体に求められています。
90年代に韓国が外需に舵を切ったのと同じように、日本は世界に目を向けないとあと数年で大変なことになります。変わらないといけない!