民主党 vs 共和党

私が初めてアメリカに行った1992年は大統領選挙の年でした。
4年に一回の大統領選を見ることができたのは幸いでした。

ビル・クリントンが大統領に選ばれた年に、本人は来ていませんでしたが、ヒラリーがカンザス大学に演説に来ていましたので、私も観に行きました。とんでもない人だかりで、盛り上がってましたよ。

写真が白黒なのはカンザス大学の日刊新聞から拝借しているからです。

ヒラリー、若っ!

そりゃそうですよね。30年前です。

また、大統領選当日は寮の学生たちがテレビにかじりついていました。

アメリカってのは面白い国で、民主党と共和党で支持者の考え方が全く違います。

そして面白いことに、自分がどっちを支持しているかを日常的に表面に出すんですね。

仮に言い合いになっても、それが原因で喧嘩にはなりません。

どっちが仲間でどっちが敵という単なるカテゴリー分けの感覚ではなく、意見と意見を表に出して、自分の主張の正当性の伝達に重きを置いているのです。

だから相手に考え方の相違を見つけ、その人の議論の間違いを見つけても、関係ないところまで否定したりはしません。

指摘された側もそれを根に持って後から恨んだりはせずに、あっさりと議論での敗北を認めます。

大学生がこれだけ政治に盛り上がる日米の違いに驚きました。

アメリカで昨日行われたのは中間選挙です。

これまでのバイデンの2年間の仕事を評価する中間考査みたいな選挙です。

今の段階ではまだ接戦ですね。

これを書いているのは朝9:00前なのですが、今の段階では上院下院の両方で共和党が議席を伸ばしそうです。

共和党は保守でして、古き良きアメリカが理想です。

キリスト教の主流ではない福音派を信じている人が多く、科学を信用しないこともあります。

でも、経済という点ではどんどん拡大することを推し進めます。

当然アメリカの経済ですので、そうなると日本にとっては悪い条件が並びます。

共和党がアメリカ人に支持される理由の一つとして、減税があります。

俗に言う小さな政府を実現させますので、税収を押さえる代わりに保険制度も小さくなります。

民主党の方が大きくお金を使います。

インフラ整備も民主党の時に揃います。

ウクライナに対しても共和党になったら支援しなくなると予測されているのはそのためです。

民主党が掲げた国民皆保険も共和党によって反対されました。

共和党は自由を尊重しますので銃規制を嫌います。

私が民主党に対して快く思うのはこの銃に対する考え方が一番大きいです。

日本人がよくアメリカに行って銃を撃ったことを帰国後に自慢していますが、この道具は基本的に人間を殺す目的で作られました。

私はこれまでも撃ったことはありませんし、今後も撃つつもりはありません。

やり方としてはどこも保守派が国民にとっては良いのでしょうが、日本とアメリカだと事情が大きく違いますね。

ドナルド・トランプはアメリカが分断された理由を移民に求めますが、カナダのように移民に寛大な国もあります。

日本は難民も受け入れませんし、外国の人たちに乗っ取られるのかと不安がっているかのようです。

その正当化のために都合よくアメリカに見ているような気がしてなりません。

日本にとっても決して対岸の火事ではない大きな変化です。

まだまだ目を離せませんね。