世界で渡り合える日本人を育てたい

普段から日本の教育に変化をもたらしたいと活動している野中アンディです。

今回は日本教育という教育専門誌に掲載されました。

これは日本中の小中高大学に加え教育委員会などで購読されている月刊誌です。

 

真面目そうな表紙ですねぇ。

そこに私が真面目に答えた話が載っています。

今回はパブリックスピーキング道場で毎回行っているゲームの一つ、辞書ゲームについて触れています。

 

印刷物ですのでここで全てをお見せできませんが4ページ目にこんな感じで載っています。

さて、この辞書ゲームですが、文章作成の際にとんでもない効果を持っています。

このゲームは自分が辞書になって、提示された単語を定義するのですが、一定のルールがあります。

まず、一言で言い換えない点です。

一言にしたのでは類語辞典になってしまいますからね。

定義には「〇〇な△△」などの説明が必要です。

△△の部分は名詞です。

ただし「状況、状態、もの、こと、様子」はNGワードです。

なぜならこれらの単語は安易に使えて、みんな乱用するからです。

日本人の語彙が少ないのは実はここに原因があります。

例を挙げるなら「ギリギリ」は「限界の一歩手前」と説明することができます。

さぁ、だったらあなたは「散歩」をどう定義しますか?

散歩を「心と体をリフレッシュする時間」と定義したつもりでも、ここには気持ちよく正解だと言えない理由がいくつかあります。

まずは逆から見ても散歩の説明になっているかどうかです。

この答えだとゲームセンターでもジムでも旅行でも何でもあてはまりますね。

また、リフレッシュなんてカタカナは日本語にしましょう。

最後に、「時間」は少し意味として広いですね。

散歩であれば、物理的な移動が伴います。

自宅から離れないといけません。

「走らずにできる体力づくり」

「近所を歩く気分転換」

「足で体験する季節の移り変わり」

なんてのはいかがでしょう。

もし「冒険」だったら「発見に満ちた大旅行」もいいなぁ。

はたまた「あこがれ」なら「自分から遠い注目の存在」がいいかな。

これを第一声に持ってくるスピーチってどれだけ力強い主張ができるでしょう!

「散歩は走らずにできる体力づくりです。」で始めたら散歩が主題のプレゼンテーションは心をつかみます。

同様に「冒険は発見に満ちた大旅行です」や「あこがれとは自分から遠い注目の存在です」って言えばいいんですよ。

文章の途中で出しても効果的です。

大切なのは辞書を見ずにこれらの言葉を紡ぎだす点です。

語彙を増やすには難しい単語を覚えていくだけでなく、自分が持っている簡単な表現を使って、これまで誰も使ったことのない言い回しを作るだけで可能なのです。

これが話す力の本来の姿です。

パブリックスピーキング道場で学んでいる方たちの原稿が際立っているのは、こうした工夫が取り入れられているからです。

他にもたくさんある修辞技法はCSAの講座でないと学べません。

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