入試制度について

私は以前から現行の入試制度見直しを訴えて

います。

 

理由は二つ。

 

一つ目は学習者の目標が試験一本になって

いるからです。

 

学びには入力と出力が必要です。

 

入力とは見て、聞いて、読んで覚えること。

 

全て受け身の姿です。

 

そして先生の言うことを丸暗記。

 

でも、日本の教育は伝統的にこれが学びの

理想的姿勢でした。

 

私が高校生の頃、夏も冬も机に向かっては

何かを覚え、読んで理解をするよう指導され

ました。

 

国語の先生に質問をしても「たくさん本を

読んだら分かる」という、かなり投げやりな

指導でした。

 

本当はそれに加えて、何をどうすればいい

のかという導きが必要だったはずです。

 

そして出力は試験でしかありませんでした。

 

ちゃんと理解できているのかを確認するため

です。

 

そして試験一本鎗だから大量には採点

できず、選択式/マークシートに頼りっきり

でした。

 

私には子供が二人いますが、彼らに実情を

聞いてみたところで実際は今でも同じです。

 

二つ目の理由は入試がゴールになっている

ために、大学に入ったら全く勉強しなくても

卒業できてしまうのです。

 

そして社会人になって自分がどれだけ勉強

しなかったかを自慢します。

 

でも学びなおしや生涯教育、そして大学院

などで社会人が学ぶと一生懸命勉強します。

 

なぜなら自分が生きていくために、仕事に、

私生活に必要な知識がたくさんあるからで

あり、学ぶ楽しさを堪能できるからなん

です。

 

本来、学校で学ぶべきことは一人の人間

として生活する上で必要な知識と技術のはず

です。

 

これが入試ゴール直後の20歳前後の若者の

多くには分かりません。

 

バイトに明け暮れ、飲み会に明け暮れ、

サークルや部活に明け暮れてもいいと社会が容認しているのです。

 

私が大学教員として16年間で社会は大きく

変わりました。

 

ゆとり教育、リーマンショック、そして

今では人手不足。

 

就職活動の際も部活を4年間続けたら忍耐力

があるだの、バイトでリーダーだっただの、

と勉強の実績よりも重宝される安易な

判断基準があります。

 

そして皆口をそろえて言います。

 

「上下関係をわきまえているからコミュニ

ケーション能力がある」と。

 

CSAが主張するコミュニケーション能力とは

全く違う表面的な特徴を彼らは求めてい

ます。

 

日本全体の学力が低下しています。

 

先日、ある大学教授とお酒を飲む機会があり

ましたが、年々それを実感されているそう

です。

 

西日本では有名な私立大学の先生ですが、

学力低下の傾向を確実に変化を感じられて

いるとのこと。

 

実際に私も大学教員だったのですが、全く

同じ感覚を感じ続けていました。

 

今のような排他的な入試ではなく、大学を

受ける資格があることを証明する試験にして

おいて、各大学の特色を出すことが求めら

れます。

 

そして卒業を難しくする。

 

そしたらもっと多くの大学教員がまともな

講義をするでしょうし、学生たちも必死に

勉強することでしょう。

 

英語民間試験見送り

英語の民間試験を採用するのはなおさら

大反対です。 

 

裏にはどこかの業者と政治家との癒着もある

と察します。

 

そして一社だけだったら独占禁止法違反と

なりますので、いくつか並べているにすぎ

ません。

 

TOEFLやIELTSは現実的に高校生が受けて

いい成績がとれるわけがない、難易度が高い

試験です。

 

海外に興味があって、英語が相当得意な

大学生が受ける試験です。

 

それでも最初はボロボロの点数しか取れ

ません。

 

以前このメルマガでTOEICはダメだと書き

ました。

 

今でもそう思っています。

 

でも、厳密には本当にいけないのはTOEIC

を目標に勉強することです。

 

昇給や昇格の条件でTOEICを採用している

企業がたくさんあります。

 

でもTOEICにしても他の試験にしても、

所詮読むことと聞くことしか求めていない

のです。

 

TOEFL や IELTS には作文があります。

 

英語で書くのにはルールがあります。

 

でもその書き方は日本では教えられてい

ません。

 

いい点数がとれるわけがありません。

 

実はCSAが教えている原稿の書き方は

TOEFLやIELTSと同じなんです。

 

だって私がこれまで英語で厳しく指導された

書き方だから。

 

50万人規模の試験だと記述式は無理だと

いう論評があります。

 

そうですね。

 

正しい見方だと思います。

 

だから止めればいいのです。

 

そして大学で鍛えるのです。

 

教育の重要性はみんな感じています。

 

革命を起こすよりも確実に国を変えます。

 

そのためには、詰込み教育を止め、子供たち

の創造性を優先させ、試験ではない出力形式

を採用すること。

 

つまりこの入試制度を変えることが最優先

課題です。

 

私がプレゼンテーション教育を通して言語

コミュニケーションを推進する理由です。

 

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